手
「手」は生活の中で必要不可欠な体のパーツです。そしてまた、「手は一生の宝」「猫の手も借りたい」「手も足も出ない」など「手」にまつわる言葉も多く存在します。
私たち京都瑞鳳堂の「手」はいったい何をもたらすのでしょうか?
作り手の「手」は決してさわり心地の良いものではありません。毎日毎日一生懸命鎚を握り、作品創りをします。しかしながら、その「手」には語るべき事柄、経験、苦労、喜びが詰まっています。たったひとりの「手」が多くの物を創り、多くの人を喜ばせ、多くの人に感動を与えます。その「手」のもたらすストーリーをご覧くださいませ。
あけましておめでとうございます。
2019年、始まりましたね。
昨年は様々なご縁があり、たくさんの方と繋がることが出来た素晴らしい年となりました。
今年は繋がった縁を大切にし、より多くの方と出会えることが出来たらと思っております。
皆様にとっても亥い(いい)一年となりますようにお祈り申し上げます。
今年最後のブログ
先日お伝えいたしました通り、12月15日で京都瑞鳳堂は仕事納めでございます。
これが今年最後のブログですね。
最後にふさわしい内容を・・と思いますが、なかなか良いアイデアが浮かびませんので、いつも通り作品を紹介いたしましょう。
水のなだらかな流れを表現した流水紋。白く輝く純銀の肌に、緩やかに、穏やかに流れる水の動き。静寂の中に魅せる動。
曲線を打出して表現するのは至難の業です。何十年にも渡って銀瓶を創っていたとしても、ここまで細かな表現が出来るのは世界中どこを探しても雲雄先生だけではないでしょうか?
Youtubeにも動画を公開しておりますので、是非ご覧くださいませ。
新作 打出し鉄瓶
鉄は金や銀などに比べると硬いので、打出しで銀瓶を創ることはかなり難しいとされております。かなりの時間、そして労力を費やしやっとできた作品。
誰がどう見ても美しく、細かな打出しの跡が作品に温かさを持たせ、口にかけての滑らかな曲線がより一層味を引き出しております。これは一枚の板から絞っていくからこそできる技なのです。
先人たちがやってきたことを、現代の人ができない事はありません。ただ、機械という文明の利器に頼ることで、様々なことを軽減できます。
しかし、苦労をして一つの作品を創り上げるということで、先人たちの想いを現代に伝えることができ、何事にも変えることのできない喜びを得ることができました。
作品ページはこちら。